写真之介

umideomou.exblog.jp
ブログトップ
2013年 05月 28日

「せかいさがし」別府倫太郎さんとの筆談トーク、文字おこし。

----------------------------------------------------------------------------------------------
2013.5.18 齋藤陽道 �別府倫太郎 「せかいさがし」オープニングトーク&スライド
----------------------------------------------------------------------------------------------
b0086957_2329235.jpg

【司会】
皆さん、大変長らくお待たせいたしました。
本日はご来場ありがとうございます。
今から齋藤陽道さんによるミニトークを開催したいと思います。
よろしくお願いいたします。

《会場/拍手》

【司会】
まずは2人の自己紹介からお願いします。

【齋藤】
なんか新しいかたちだねぇ。ドキドキ。
みなさま、今日はありがとうございます。
齋藤陽道(29)♂です。

【別府】
今日は来ていただいてありがとうございます。
別府倫太郎(10)。

【齋藤】
かっこいい名前だよね。
僕は倫太郎にとてもシンパシーを…、わかる?

【別府】
ううん。

【齋藤】
共感を、覚えるんです。
今年で僕は30歳だけど、
20歳のときに補聴器をつけることを一切やめたんです。
つまり、30-20=10。
聞こえない自分として10歳なんです。

【別府】
ある意味、補聴器を外して自分に会えたから…

【齋藤】
そうなの。自分に戻った。

【別府】
同い年?

【齋藤】
そう!だから同い年として、トークの相手になってもらいたかったんです。
受けてくれて嬉しいです。
あと他に倫太郎に興味を持っているのは、
おばけ・妖怪の存在を感じる、と言ってたこと。
どんな風に感じているの?

【別府】
妖怪は、僕の心ではどこにでもいる気がします。

【齋藤】
このゼロセンターにも?

【別府】
いると思う。

【齋藤】
おぉ…。おれ、まだわかんないや。

【別府】
妖怪は見るというより感じるものだから、
感じないと思っちゃえば、いないと思います。

【齋藤】
人間がいないと妖怪も消えちゃうってこと?

【別府】
そういうこと。

【齋藤】
ほー。

《会場/笑》

【別府】
でも、妖怪を感じることができる生物が出てきたら…。

b0086957_2329721.jpg

b0086957_2329426.jpg

b0086957_23291263.jpg

【齋藤】
補聴器を使っていたときの小さい僕は、
補聴器の音を聞くことに精一杯で、他の存在の声を聞けなかった。
余裕がなかった。
で、今、聞こえない (普通の) 自分に少しずつ溶解して、
他の声がみえてきたんだ。

【別府】
昔の人はよく妖怪を見たって言うけど、今はあんまり聞きません。
余裕がないというか、
なまけたりするのもいいと思うんですけど…。

【齋藤】
なぁ!…あ、そうか。
"今、聞こえない (普通の) 自分に少しずつ溶解して…"
↑このことって、補聴器の音を聞くのをなまけたからだ。

【別府】
"精一杯" だったから、
補聴器を外して、陽道さんは自分に戻って楽になったんだと思います。
余裕というか。

【齋藤】
倫太郎は、"というか" が書きグセだねぇ!

b0086957_23291466.jpg

【齋藤】
妖怪をもっと信じたいと思って「せかいさがし」の写真を撮ったんだ。
自分という世界 [が] 、
他の存在の世界 [を] 、見つけ出す。
このことは、写真の当たり前のことでもあるね。

【別府】
自分の世界に入る時間がないと、
他の世界も見つけだせないような気がします。
自分の世界を渡って、他の世界に行くというか…。

【齋藤】
おぉ。似てる質問かもしれないけど、妖怪とオバケはちがう?

【別府】
考えたことなかった…。

《会場/笑》

【齋藤】
おれは一緒でしょ?と思ってた。
けど、…まぁどっちでもいいか。

【別府】
あえて言えば、妖怪は感じるもの。

【齋藤】
ほぅ。

【別府】
だけど、オバケは見て怖がるイメージがある。

【齋藤】
おぉ…。そーねー。
今までに出会った中で怖かったオバケは?
おれ、ない。つまんない…。

《会場/笑》

【別府】
病院に入院していた夜…

【齋藤】
それ、何日ぐらい?

【別府】
6ヶ月。

【齋藤】
え?

【別府】
ネフローゼという病気で…。
で、病院に入院していた夜、
ロッカーの隅に大きいクモがはりついていた!
入院していたときは精一杯で、
妖怪の反対のもの…、つまり怖いオバケを見たのかも。

【齋藤】
やだなー。

《会場/笑》

b0086957_2329178.jpg

【齋藤】
自分に余裕がないとオバケ、余裕があると妖怪になる??

【別府】
妖怪とオバケの違いを考えたのは数分前だから、
自分でもよくわかんない。

《会場/笑》

【別府】
けど、どっちにしろ、
その時は余裕がなかったときに見た、オバケか妖怪だった。

【齋藤】
"余裕" 。これ、キーワードだね。
この話を聞いて、
これからの写真は、オバケと妖怪を分けて撮れそうだ。

【客席】
おぉ…!

《会場/笑》

b0086957_23292024.jpg

【齋藤】
2階の展示写真で「不思議だな」と思ったものはありました?

【別府】
なんて言えばいいんだろう…。
白い妖怪がいる写真。

【齋藤】
妖怪…。

b0086957_23292294.jpg

【別府】
なんか、みるからに不思議なんだもん。

【齋藤】
ネタバレとかじゃないけど…
あの写真は、単に友達が白い布を被って、ぷわーって回っただけ。
だけなんだけど…
あの瞬間に、たしかに不思議な、わけのわからないものがいたのも確か。

【別府】
白い布を被ったんじゃなくて、妖怪に変身したんじゃない?

《会場/笑》

【齋藤】
変身…。
ピシッと考えているときと、ボーッとしているとき。
この間のときに、オバケが急に現れる感じ…。

【別府】
そうです。その感じ。
妖怪のことを真面目に考えたのは数分前でしたが、
なんとなくわかってきました。

【齋藤】
天才だねぇ。これは…。

《会場/笑》

b0086957_23292538.jpg

【齋藤】
"ボーッとしているとき。この間のとき…"
いつもこのことを考えてて、
スライドもそういう風に作ってあるんです。

【別府】
スライドは、写真と写真が重なりあうときがあるけど、
↑そのときの瞬間と同じような気がします。

【齋藤】
スライド見よう!だいたい8分ぐらいです。


[せかいさがし スライド] (約8分)

b0086957_23292818.jpg

b0086957_23293098.jpg

b0086957_23293310.jpg

【齋藤】
終わりです。

《会場/拍手》

【齋藤】
ちなみにスライドは、今は明るいのでホントではないです。
パーティーのときに外で上映するので、
暗くなったらまた見てください。

【客席】
おぉ…!

【齋藤】
妖怪は暗くないとね…。

----------------------------------------------------------------------------------------------
Q&A
----------------------------------------------------------------------------------------------
【司会】
皆さん、狭い中見てくださって、ありがとうございました。
では、これから質疑応答に入りたいと思います。
齋藤さんでも倫太郎くんでも、どちらでも大丈夫です。
トークの内容でも作品についてでも、何か質問のある方…。

----------------------------------------------------------------

【質問1】
倫太郎くん。
今は明るかったけど、スライドから妖怪を感じましたか?

【齋藤】
こわ…。

《会場/笑》

【別府】
妖怪というか、
ピシッてきたものと、ボーッとしたものの間の感じはありました。
つまり、妖怪を…

【齋藤】
妖怪そのものを見せるスライドじゃなくて、
妖怪を見られるようにするための感覚を
ウォーミングアップのためのスライド。…かなぁ。

【別府】
それを書こうとしていました。
まったく同感。
だから「見た?」って聞かれると、難しい…。

----------------------------------------------------------------

【質問2】
私も妖怪を見たことがあります。

【齋藤】
おぉ。

【質問2】
小さな恐竜が、荷車みたいなのを引っぱって歩いてた。

【客席】
すごーい!

【齋藤】
いくつのとき?

【質問2】
20歳のとき。今30歳です。

【齋藤】
肉食系?草食系?

【質問2】
草食系。

《会場/笑》

【質問2】
倫太郎くんは、どんな妖怪を見たことがありますか?

【齋藤】
ん?…あ、そっか。
さっきのクモは、オバケか。

b0086957_2329359.jpg

【齋藤】
こわっ!目が歩いてたとか?

b0086957_23293789.jpg

《会場/笑》

【別府】
目が張り付いていた。障子に目あり。

《会場/笑》

【齋藤】
怖かった?

【別府】
そこそこ怖い。

【質問2】
これは足ですか?

【齋藤】
目?口?ベロ?

【別府】
絵が上手くなくてすいません…。

b0086957_23294023.jpg

b0086957_23301341.jpg

b0086957_23303623.jpg

b0086957_23304519.jpg

【別府】
そうそうそう。

【齋藤】
名前なんだろうね?

【別府】
妖怪図鑑に似たようなものが載ってた。
名前は "べとべとさん" 。

【齋藤】
すげー!メジャーじゃん。

《会場/笑》

----------------------------------------------------------------

【質問3】
僕は2人とも…
ある意味、良い妖怪と思っているのですが、
お互いに名前を付けるとしたら、何て名前を付ける?

【齋藤】
うーん…。
b0086957_2331098.jpg

b0086957_2331963.jpg

b0086957_23311812.jpg

b0086957_23313174.jpg

【別府】
陽道さんは、いろんな妖怪がミックスされてるのかも。
いろんな妖怪の世界を持ってる。

【齋藤】
おぉー。

【質問3】
Oh~。ありがとうー。

《会場/笑》

----------------------------------------------------------------

【司会】
…はい。ありがとうございました。
じゃあ最後に、齋藤陽道さんと倫太郎くんから、何か一言ずつ…。

【齋藤】
一言…。
妖怪を見るための感覚と写真…。
わけのわからない写真を撮るときの感覚は、
やっぱりとても似ているなって思いました。

【別府】
今回の妖怪話があまりにもおもしろかったので、
陽道さんと2人で妖怪学校を開校することを考えています。

《会場/笑》

【別府】
今日は本当にありがとうございました。

【齋藤】
ありがとうございました。

《会場/拍手》

----------------------------------------------------------------

【司会】
ありがとうございました。
皆さん、良かったらこの後パーティーをやりますので、
ぜひご参加ください。
飲み物と食べ物がちょっとずつあります。
その前に、宣伝を色々とさせてください。
今、この会場の1階で展示している『点滴ポール』という作品は、
6月20日に詩集として発売されます。
その詩集の予約を、この会場で承っています。
ここで予約をすると特典が付きます!
特製ポストカードと、齋藤さんのサインが付きますので、
皆さん、良かったらぜひ!
それとこちらは皆さんもご存知かと思うんですけど、
齋藤陽道さんの写真集『感動』。
この会場で買うと150円安いです!

《会場/笑》

【司会】
齋藤さんにサインとイラストを描いていただけますので、
良かったらぜひ。
もうひとつ。25日にやる「チャンネル」というイベント。
ご存知の方もいると思いますが、
齋藤さんが撮影した写真を投影して、
その前に立っていただいて、齋藤さんが更に撮影する…。
で、そのプリントをお持ち帰りいただけます。
参加費は3,800円。事前予約も受け付けています。
当日参加もOKですので、良かったらぜひ。
…はい、すいません。堅苦しい話はここまで。
じゃあ、これからパーティーに移らせていただきます。

《会場/拍手》
b0086957_23315029.jpg

b0086957_2332044.jpg

b0086957_23321066.jpg

[PR]

by umideomoukoto | 2013-05-28 23:45 | 写真と言葉 photo & word


<< 第2回「チャンネル」in青山ゼ...      5月25日(土)「チャンネル」... >>