写真之介

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2012年 05月 17日

筆談トークの記録

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赤々舎ブログに筆談トークの記録があります。

よろしくどうぞ。


2012.4.27 
旗手浩×齋藤陽道トーク&スライドショー 記録
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2012.4.28 
平間至・齋藤陽道 トークイベント「せかいに至る道...」 記録
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by umideomoukoto | 2012-05-17 12:13 | 仕事 WORK
2012年 05月 04日

腹の白い猫

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あそこの石像は幾百年前に
ただの岩からひとの形へと彩られるとき
いちどだけ、
空を見たことがありました。


のんとろりとなにもない石像の面に
いよいよまなこがうがたれた
あの時、
空を雲をとうめいを
がつがつ輝く太陽を
見ました。

両眼を立派に見ひらく石像は
世界を遠く見すえることのできない
森の奥へ置きざりにされました。

つらつらり や つらつらり

落ち葉が石像のまなこをふさぎます。
腐った供物にもふりそそぎます。

白と茶と赤の花びらが、
くっきり季節のゆきつく果てへ
渦を巻いてゆきながらも
またやってきます。
またやってきます。


やがて屍体も不足しはじめた年の夕暮れに、
いっぴきの猫が石像の呼吸を聴きつけました。


猫の眼は緑で、
毛は白く、
右足の小指にはえている爪だけが
全身の血がつどったような、
しゃくねつ色でした。


カルカルカルカル
石像のほおをひっかく猫。
カルカルカルカル
石像のくちびるをひっかく猫。
カルカルカルカル
ひっかきながら猫はないている。


だれがわたしの毛を愛でてくれるのでしょう
だれがくちづけを交わしてくれるのでしょう



石像はつるつるの静寂のまま
猫の白い腹を見ていた。




ああ、
幾百年前に見た
雲よりも白い。


見ろ、



なんと、
じゅんぱくで
なやましい。





石像はいのった、
もういちどだけからだのじゆうを、と。





時間は
猫を土くれへと還した。

時間のやさしさに
石像はけずってくだかれて
石ころに還った。






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by umideomoukoto | 2012-05-04 23:03 | 写真と言葉 photo & word